合唱コンクール

合唱コンクール

「僕らは走り出す明日へ・・・」

語りかけるような口調で私は歌った。

年に一回の桐ケ丘祭、私にとってのメインは合唱コンクールで、緊張や優勝できるのかという期待が、私の頭の中で走り回っていた。

合唱の練習は、夏休み終了と同時に本格的に始まった。クラスで歌う曲が、「明日へ」に決まり、練習に励んだ。発声練習を何回もして、はじめすごく小さい声が何倍にも大きくなり音楽室に響き渡るように変わったり、歌詞の一つ一つの情景を想像して強弱を利用することで曲想を豊かにさせたり、代表者のフォローを受けながら、自分たちが練習する中で、気付くような速さでクラスは成長した。

桐ケ丘祭の二週間前、まだ心配をされていたテノールも綺麗に音程をあわせて歌えるようになっていた。だが、休み明けの月曜日、クラス全体で問題が発生した。いくつかの人の声が枯れてしまい、何人かが音程を見失ってしまった。そして、声量も前より明らかに小さくなってしまっていたのだ。二日経ってもそれらの問題はまだ解決できていなく、私は他クラスの成長ぶりに少し焦りを感じた。次の日、私と何人かの人は合唱コンクールに対する態度が変わっていった。代表者の指示に従うだけでなく周囲の少しの人にしか伝えていなかった「こうすると良いのではないか」という自分の考えをたくさんの人が全体に積極的に伝えるようになった。

ついに本番当日、音程がズレてないか、声が小さくないかといった不安を必死に押し殺して私は真剣に全力で歌った。私は早退したため、結果は知らなかった。火曜日、教室に入って一番に目に入ったのはトロフィーだった。二年四組は二年の部の最優秀賞をとったのだ。

この経験から私はチームワークの大切さを学んだ。それを生かして、これからの学校生活の集団行動の中でも仲間との絆や諦めないことを大切にしていきたいと思う。

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